【医師監修】介護脱毛は本当に必要?メリット・デメリットやした方が良いタイミングを徹底解説

悩んでいる人

先生、最近、母親から「介護脱毛」のことについて
聞かれたんですけど、本当に必要なんでしょうか?

美容皮膚科医

介護脱毛は状況によっては非常に有益です。
ただ、メリットとデメリットをよく理解することが大切ですよ。

悩んでいる人

へぇ、メリットとデメリットがあるんですね。
具体的にはどんなものがあるんですか?

美容皮膚科医

例えば、衛生面の向上や介護の負担軽減などのメリットがありますが、
コストや肌への影響などのデメリットもあります。

悩んでいる人

なるほど。
でも、いつ介護脱毛を始めるのが良いんでしょうか?

美容皮膚科医

タイミングも重要ですね。

この記事では、介護脱毛の必要性や、メリット・デメリット、
そして適切な開始時期について詳しく解説しています。

将来的に介護される方々にとって、有益な情報になるはずです。

悩んでいる人

わかりました!
母親のために、しっかり読んでおきます。
ありがとうございます!

将来、介護を受けることを見越して、あらかじめVIO脱毛をしておく「介護脱毛」を希望する方が増えています。

しかし、VIO脱毛は個人差はありますが痛みを伴う上に複数回の施術が必要なため、介護脱毛をするかどうか迷っているという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、介護脱毛は本当に必要なのかをテーマに、介護脱毛のメリットやデメリットやした方が良いタイミングなどについて詳しく解説していきます。

介護脱毛を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

目次

そもそも介護脱毛とは?

介護脱毛とは、将来介護を受ける際のデリケートゾーンに関わる悩みを軽減するために、あらかじめVIO脱毛をしておくことです。

介護では、トイレの排せつ介助やおむつ交換、入浴などのシーンでデリケートゾーンを介護者に見られ、触れられることになります。

介護脱毛を受けることで、介護(介助)される方の心理的負担や、アンダーヘアに付着した汗や尿によって蒸れて炎症が起きるリスクを軽減できます。

また、介護者にとってもデリケートゾーンをケアしやすくなるため、双方にメリットがあります。

アンダーヘアの脱毛方法は、大きく分けて「光(エステ)脱毛」と「医療レーザー脱毛」の2つです。

光脱毛や家庭脱毛器による処理では、数年後に再び毛が生えてくる可能性があるため、発毛組織を根本から破壊でき、長期的な脱毛効果を見込める医療レーザー脱毛が介護脱毛として推奨されています。

医療レーザー脱毛では、医療機関で看護師や医師など医療従事者による施術を受けます。

看護師や医師が施術を担当するため、万が一肌トラブルなどが発生しても、適切な処置を受けられるのもメリットの一つです。

介護脱毛については、次の3つのポイントを押さえておきましょう。

残す毛の量は選べる

介護脱毛では、完全に毛をなくすハイジニーナにする必要はありません。

個人の好みや抵抗感に合わせて、毛の量を減らしたり、生えてくる範囲を狭くしたりする方法もあります。

毛の量が減るだけでも介助の負担が軽減し、介護を受ける側もアンダーヘアを見られる恥ずかしさが和らぐでしょう。

また、毛を減らしたり生えてくる範囲を狭くしたりするだけの場合は、それだけ照射回数を抑えることができます。

定期的に通う必要があるため、心身の状態や経済的状況なども踏まえて、どのようなVIO脱毛をするのかを検討しましょう。

全ての人がやらなければならないわけではない

近年、介護脱毛は注目を浴びているものの、将来介護を受ける可能性がある全ての人が施術を受けなければいけないわけではありません。

介護脱毛で将来に備えるかどうかは、個人の意思や考え方によって決めましょう。

また、脱毛には費用がかかる上に、アンダーヘアは太くて濃いため、感じ方には個人差があるものの、施術の痛みが比較的大きいとされています。

このような負担を考えずに介護脱毛を行うと、後悔するリスクが高まります。

施術による負担も考慮して、介護脱毛を受けるかどうかを判断しましょう。

需要は年々増えている

介護脱毛は義務ではありませんが、需要は年々増えてきている傾向があります。

高齢化が進む中で、介護を受ける人が増えており、介護脱毛が介護の質を向上させる手段として注目されています。

介護者が一人ひとりに十分な時間を割けない場合でも、脱毛によって介護がスムーズになりやすくなります。

介護を受ける側にとっても、排泄介助や入浴介助が迅速に行われることで、恥ずかしさや不快感が軽減されます。

また、デリケートゾーンを清潔に保つことができ、肌トラブルの予防や清潔感の維持に役立ちます。

これらの理由から、介護脱毛は高齢化社会において重要な役割を果たし、多くの人々にとって有用な選択肢となっています。

ただし、これは一般的な傾向であり、当然ながら介護脱毛は必要ないと思う方もいます。

自身が親や家族の介護を経験し、将来自分が介護を受ける立場になったときのことをイメージすると、介護脱毛を受けたいと思うようになる可能性があります。

反対に、将来介護されるようになったとしても、デリケートゾーンに関することについてそこまで気にならない、と考える方もいるでしょう。

どれだけ周りの人が行っていても、自身の意思や考え方を踏まえて介護脱毛するかどうか判断することが大切です。

介護脱毛のメリット

介護脱毛では、個人差はあるものの痛みを感じやすい上に定期的に通う必要があります。

そこまでして介護脱毛を受けるべきかどうか悩む方も多いでしょう。

介護脱毛を行うかどうかを判断する際は、メリットとデメリットを整理し、自身にとってメリットがどれだけ大きいのかを考えることが大切です。

ここからは、介護脱毛のメリットについて、詳細をご紹介します。

清拭時の負担の軽減

介護脱毛のメリットの一つに、排せつ介助の際の拭き取りの負担が減ることが挙げられます。

将来、介護される立場になったときに自力で排せつができない場合は、排せつの介助をしてもらわなければなりません。

アンダーヘアの量が多いと、排せつ物の拭き取り漏れが起こりやすく、かゆみや赤みなどの肌トラブルが起きるリスクが高まります。

そのため、介護者はより丁寧に拭き取らなければなりません。

それだけ拭き取りに時間がかかるため、介護者の負担が増えるだけでなく介護を受ける方の恥ずかしさも増すでしょう。

アンダーヘアがなかったり、少なかったりする状態であれば、排せつ物の拭き取りに時間がかからない上に、万が一肌トラブルになっていたとしても早期に発見しやすくなります。

炎症予防

介護が必要な状態の高齢者の方は、免疫力が低い傾向があります。

免疫力が低いということは、炎症や感染症になりやすいということです。

アンダーヘアに尿や汗が絡んで蒸れることで皮膚の常在菌が増殖し、デリケートゾーンに炎症が起きる恐れがあります。

介護脱毛を行えば、尿や汗、おりものなどが毛にからむことが無くなって清潔な状態を維持しやすくなるため、デリケートゾーンのトラブル防止につながります。

また、炎症を放置するとシミになったり、膿んだりする恐れがあるため、早期発見・早期治療が重要です。

介護脱毛によって毛のない状態になっていれば、赤みや湿疹などに早く気付けるというメリットもあります。

ニオイの軽減

VIO(デリケートゾーン)の毛が多い状態では雑菌が繁殖しやすくなり、それによって悪臭が発生しやすくなります。

特におむつを使用する場合はニオイがこもりやすくなるため、より悪臭が発生しやすいでしょう。

介護される側が自身のニオイに悩むだけではなく、介助者に精神的な苦痛を与える可能性もあります。

また、そのような苦痛を与えることに対して恥ずかしさや申し訳なさを感じる方も多いのではないでしょうか。

介護脱毛によってアンダーヘアの量が減れば、汗や尿が絡んで蒸れることによる雑菌の繁殖が抑えられるため、悪臭が発生しにくくなります。

清潔でニオイの少ない状態を保つことは、介護される側の恥ずかしさを和らげるだけではなく、介助者のストレスを軽減することにもつながるでしょう。

介護脱毛のデメリット

介護脱毛には様々なメリットがありますが、デメリットについても理解した上で、介護脱毛を受けるかどうかを判断することが大切です。

ここからは、介護脱毛のデメリットをご紹介します。

施術中は恥ずかしさがある

VIO脱毛の施術を受ける際は、スタッフにデリケートゾーンを見せる必要があります。

紙パンツのように、なるべく素肌が見えないものに着替えるものの、レーザーを照射する際にはどうしてもデリケートゾーンを見られてしまいます。

そのため、恥ずかしさや不快感を覚える方もいるかもしれません。

しかし、施術を担当するスタッフは専門的な知識と技術を持っており、様々な方のVIO脱毛を行ってきて施術に慣れています。

また、個人のプライバシーを最大限に尊重してくれるため、思っていたよりも恥ずかしさや不快感が少なかったとの声も多いです。

脱毛特有の痛みがある

脱毛の施術では、少なからず痛みを伴うことが多いです。

特にVIOの毛は太くて濃い上に他の部位よりも肌がデリケートなため、他の部位よりも強い痛みを感じやすいでしょう。

ただし、痛みの感じ方や効果には個人差があるため、過度な心配は不要です。

また、医療脱毛の場合は麻酔クリームを使用できる他、冷却装置の使用や照射出力の調整によって痛みを抑えることができます。

脱毛後に前の状態に戻すのは難しい

医療レーザー脱毛は、毛の成長に関わる発毛組織をレーザーによる熱で破壊する施術です。

発毛組織が破壊されれば、その部位からは毛が生えづらくなります。

医療レーザー脱毛によって一度生えづらくなった毛は、再び生やしたいと思っても意識的に生やすことはできません。

今後、アンダーヘアを再び生やしたいと思ったときに脱毛したことを後悔しないためにも、一気にVIOの毛を無くすのではなく、まずは毛の量を減らすことにとどめるのも1つの方法です。

毛の量を減らしてみて、もっと快適に過ごしたい、自己処理の負担をさらに減らしたいと感じた場合は、毛の量をさらに減らすか全く毛がないハイジニーナと呼ばれる状態にすると良いでしょう。

介護脱毛に最適なタイミング

介護を受ける直前に「介護脱毛の施術を受けたい」と思ったとしても、そのタイミングでは思うように脱毛できない可能性もあります。

ここからは、介護脱毛の施術を受ける際の最適なタイミングについて詳しく解説します。

40~50代の白髪になる前

介護脱毛は、40〜50代の白髪になる前に受けることをおすすめします。

医療レーザー脱毛や脱毛サロンでは、レーザーや光が毛に含まれる黒いメラニン色素に反応することで熱が生じ、発毛組織にダメージを与えて脱毛する仕組みです。

アンダーヘアが白髪となり、メラニン色素が少なくなってしまうとレーザーや光が反応せずに熱エネルギーが発生しなくなるため、脱毛効果を得られません。

介護脱毛を検討している方は、どれだけ遅くとも白髪になる前に施術を受けることが重要なポイントです。

レーザー脱毛や光脱毛では白髪になってしまうと脱毛効果を得られませんが、白髪に対して効果的な脱毛方法もあります。

白髪に対して効果的な脱毛方法は、ニードル脱毛(医療針脱毛)です。

この方法は、毛穴に直接針を刺して電流を流し、毛根にアプローチするため、メラニン色素の有無に関係なく脱毛が可能です。

ただし、ニードル脱毛は1本ずつ処理するため、広範囲の脱毛には時間がかかり、レーザー脱毛よりもさらに強い痛みを伴うことがあります。

また、費用も高額になることが多いです。

そのため、介護が必要になる高齢になる前に、脱毛を済ませておくことが望ましいとされています。

他の部位の脱毛を検討しているとき

他の部位の脱毛を検討している場合には、VIOの脱毛もまとめて行うことをおすすめします。

ワキや腕、足、背中など、ムダ毛が気になる部位は他にも多く存在することが多いでしょう。

これらの部位とVIOを同時に脱毛することで、効率的に脱毛を受けられるようになります。

また、脱毛サロンやクリニックによっては複数箇所の施術を同時に受けることで割引料金が適用されるケースもあります。

ただし、若い時に脱毛をしても、完全に毛が生えなくなるわけではありません。

特にホルモンバランスの変化などにより、毛が再生する可能性があります。

仮に20代で脱毛を行った場合でも、介護の必要が生じる高齢期に向けて再度の脱毛が必要になることがあります。

したがって、20代での脱毛は将来の介護脱毛の一部をカバーすることはできますが、完全に不要にするわけではないことを理解しておくことが重要です。

まとめ

介護脱毛を行うことは義務ではありませんが、将来介護される際に清潔な状態を維持しやすい、恥ずかしさが軽減されるなど、数多くのメリットがあります。

当然ながら脱毛には費用がかかりますが、介護される方と介護者の双方の負担を軽減できることを踏まえると、デメリットよりもメリットの方が大きいと言えるのではないでしょうか。

介護脱毛は白髪になってしまった毛は脱毛効果を得られないため、後悔しないためにも早めにすることをおすすめします。

VIOが清潔に保たれることで、自身の介護が必要になったときに介護者の負担を軽減することができます。

デリケートゾーンの毛も白髪になります。

レーザー脱毛や光脱毛はメラニンの黒色に反応して毛根組織にダメージを与えるというメカニズムです。

白髪になってしまった毛には黒の色素細胞がないため、レーザーや光を照射しても十分な脱毛効果は得られません。

そのため、将来、介護脱毛を検討している方は、白髪になる前に、できるだけ早く脱毛を始める方が良いでしょう。

この記事の監修者

横山 歩依里 医師
診療科目:美容皮膚科

■経歴
広島大学医学部医学科卒業
JCHO東京新宿メディカルセンター及び関連病院(国立国際医療研究センター病院、
東京山手メディカルセンター)にて勤務
皮膚科・形成外科研修
2022年7月 エルムクリニック麻布院 開院

■所属学会
美容皮膚科学会所属
ジュビダームビスタ認定医
ボトックスビスタ認定医
日本化粧品検定2級取得
日本化粧品検定1級取得

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