【医師監修】生理中に脱毛がダメな理由とは?控えた方がよい理由や予約日に生理が来た時の対応方法を解説

悩んでいる人

あの、生理中でも脱毛って大丈夫なんでしょうか?

予約日に生理がきちゃって…

美容皮膚科医

いい質問ですね。

実は、生理中の脱毛はあまりお勧めできないんです。

悩んでいる人

え、そうなんですか?

どうしてダメなんでしょうか?

美容皮膚科医

生理中は肌が敏感になっていて、痛みを感じやすかったり、
肌トラブルのリスクが高くなったりするんです。

悩んでいる人

なるほど…

でも、予約日に生理がきちゃったらどうすればいいんですか?

美容皮膚科医

そういう場合の対応方法もありますよ。

この記事では、生理中に脱毛を控えた方がよい理由や、
予約日に生理がきてしまった時の対処法について詳しく解説しています。

悩んでいる人

そうなんですね!

ちょうど知りたかったことです。

しっかり読んでみます。

ありがとうございます!

急な生理と脱毛の予約が重なってしまい、対応方法が分からずに困った経験をした方もいらっしゃるでしょう。

結論から述べると、生理中の脱毛は推奨できませんが、サロンやクリニックによって施術ができる場合もあります。

本記事では「生理中でも脱毛はできるのか」「生理と脱毛が重なったらどうしよう」といった疑問や悩みをお持ちの方に向けて、脱毛期間中に生理が来た時の対処方法や契約時の注意点などについて解説していきます。

目次

生理中に脱毛はできるの?

脱毛は1回で完了するものではなく、約1年〜2年かけて定期的に通う必要があります。

脱毛を続けている中で、脱毛の施術を受ける予約日に生理になってしまう可能性も大いにあるでしょう。

しかし、生理中は脱毛の施術を受けられる箇所と受けられない箇所があり、クリニックやサロンによっても対応が異なります。

ここからは、生理中の脱毛について詳しく解説していきます。

VIOとヒップは生理中には脱毛はできないことが多い

VIOとヒップは、生理中には脱毛の施術を受けられない場合が多いです。

生理中は普段より免疫力が低下するため、脱毛後の負荷がかかっている毛穴に雑菌が入り込んで炎症を起こす可能性があります。

そのため、衛生面を考えるとVIO・ヒップの脱毛は行わない方がよいでしょう。

脱毛後の毛穴に雑菌が入り込むと、ニキビのような炎症が起きる「毛嚢炎(もうのうえん)」になってしまう恐れもあります。

VIOとヒップ以外の箇所は施術を受けるクリニック・サロンによって異なる

生理中にVIOとヒップ以外の箇所の脱毛ができるかどうかは、施術を受けるのがクリニックであるか、サロンであるかによっても異なります。

クリニックで施術を受ける場合は、生理中でも脱毛を受けられるケースが多いです。

クリニックでは医師や看護師が施術を担当するため、万が一生理中に急な体調不良や肌トラブルなどが起きた場合にも適切に対応ができます。

一方、脱毛サロンやエステサロンで脱毛の施術を受ける場合、生理中は全ての箇所で施術を受けられないケースが多いです。

脱毛サロンやエステサロンのスタッフは医療従事者ではなく、トラブルが起きた際に速やかに対応できません。

そのため、例えVIOやヒップ以外の箇所であっても生理中の脱毛は推奨されていないのです。

生理中はホルモンバランスが乱れ、普段よりも肌が刺激に敏感になっています。

VIO・ヒップ以外の箇所の脱毛をする場合でも、赤み・かゆみ・乾燥などの肌トラブルが起きる可能性が高まる点は認識しておきましょう。

生理中の脱毛はなるべく控えるのがおすすめ

クリニックで脱毛の施術を受ける場合、VIO・ヒップ以外であれば脱毛ができるケースは多いです。

しかし、前述したとおり生理中は肌トラブルのリスクが高まるため、なるべく脱毛を控えるのがおすすめです。

生理の終わりかけであっても脱毛は控える

生理の終わりかけであっても、脱毛は控えた方がよいでしょう。

VIO・ヒップの場合、少量でも経血が出ていると、量にかかわらず感染症や肌トラブルを引き起こす可能性があるためです。

生理中は肌が敏感で精神的にも不安定になりやすいため、個人差はありますが普段よりも強い痛みを感じてしまう場合もあります。

生理が終わり、経血が出なくなってから脱毛を受けるようにしましょう。

生理中であることを黙っていてもバレてしまう可能性が高い

生理中であることを黙って施術を受けようとしても、施術を担当するスタッフにはバレてしまう可能性が高いです。

例え経血が漏れていなかったとしても、大きく足を開いたり体勢を変えたりするので生理特有のニオイを隠すことは困難です。

生理が終わってから脱毛を受けるようにしましょう。

「早く脱毛を終わらせたい」とはやる気持ちもあるかもしれません。

しかし、自身の体調や脱毛効果、肌トラブルのリスクを考慮すると、生理中は脱毛を控えた方がよいでしょう。

生理中に脱毛を控えた方がよい4つの理由とは?

ここまで、生理中は脱毛を控えた方がよいということを紹介しました。

生理中に脱毛を控えた方がよい理由についてさらに詳しく見ていきましょう。

1.肌トラブルの可能性が高まるため

生理中は肌トラブルが起きる可能性が高まるため、脱毛はおすすめできません。

ホルモンバランスの影響で、生理中の肌は普段よりもデリケートになっています。

肌の水分量も低下するため乾燥しやすく、脱毛には向きません。

脱毛は肌への負担が大きいため、生理中の敏感な肌や乾燥している肌にダメージを与えてしまう可能性が高いです。

普段は肌トラブルを起こしにくい方でも、生理中に施術を受けると肌の赤みや火傷などを引き起こす可能性があります。

2.痛みを感じやすくなるため

生理中は肌が敏感・乾燥気味になっていることに加え、ストレスや不安感から痛みに反応しやすくなっています。

痛みの感じ方や肌の状態には個人差がありますが、普段と同じ出力で照射しても強い痛みやヒリヒリ感が出る可能性もあるため、生理中は脱毛を控えた方がよいでしょう。

後述しますが痛みの強さを無視して脱毛することで、結果として脱毛効果を下げてしまうケースもあります。

無理に脱毛するより、体調が万全なときに施術を受けることをおすすめします。

感染症のリスクがあるため

生理中に脱毛の施術を受けると感染症にかかったり、経血を介して感染症を広げてしまったりするリスクがあります。

生理中はホルモンバランスの変化で一時的に免疫が低下している状態です。

特にVIOのような粘膜が近いデリケートな箇所から感染症にかかってしまう恐れもあります。

また、生理中にVIOや下半身の脱毛をすると、経血が漏れたり、機器や設備に経血が付着してしまったりして、血液を介して施術を担当するスタッフや他の利用者に感染症をうつしてしまう可能性もゼロではありません。

そのため、生理中のVIO脱毛は不可にしているクリニックやサロンがほとんどです。

VIOに関係のない箇所であっても、経血が漏れていないか不安を感じながら施術を受けることでストレスを感じる人もいます。

脱毛箇所によっては頻繁に体勢を変え、経血が漏れやすい体勢になる場合もあるため、生理中の脱毛は控えた方がよいでしょう。

脱毛効果に影響が出る可能性があるため

生理中に脱毛の施術を受けると、脱毛効果に影響が出る可能性があります。

生理期間中はホルモンバランスが崩れやすく、脱毛効果に影響が出やすい時期です。

脱毛は成長期の毛に反応しますが、生理が毛周期に影響を与え成長期のタイミングだと想定していた毛が休止期や退行期の状態で、脱毛の結果を得られない可能性もあります。

また、生理中は痛みや肌トラブルのリスクを下げるために、照射の出力を調節しなければならないケースもあります。

出力が下がれば得られる効果も下がり、体調が思わしくない中でせっかく脱毛に行ったのに効果が十分に得られないということがあるため注意が必要です。

脱毛する日に生理が来た時はどうすればいい?

脱毛をする日に生理が来たときや、予約した日に生理になってしまいそうなときは「生理が来る」と分かった時点ですぐにクリニックやサロンへ連絡をしましょう。

キャンセルの必要がない場合でも、クリニックやサロン側に伝えておくことで施術時の案内や調整がスムーズになります。

なお、クリニックやサロンによって生理時の対応が異なります。

契約時に確認できておらず、どのようにすべきか分からない場合は契約しているクリニックやサロンへ直接連絡をして聞いてみてください。

生理でキャンセルする場合は料金がかかるケースもあるため、契約時に必ず確認しておくことをおすすめします。

専用のアプリやWebサイトからキャンセルする

脱毛の施術を受ける日までに余裕があるタイミングで生理がきた場合は、クリニック・サロン専用のアプリやWebサイトなどからキャンセルや予約変更の手続きを行えるケースがあります。

例え生理であってもギリギリにキャンセルするとキャンセル料が発生する場合もあるので、脱毛の施術を受けられないことが分かった段階で、早めにキャンセルしましょう。

直接電話する

専用のアプリやWebサイトを利用できない場合や、予約日時の直前に生理が来てしまった場合は、クリニックやサロンに直接電話してキャンセルしましょう。

無断キャンセルは非常に迷惑がかかるため、例え予約直前に生理になってしまっても、必ず連絡をするようにしてください。

キャンセル料を無料としているクリニックやサロンであっても、無断キャンセルは費用が発生するルールになっている場合が多いです。

キャンセル料がかかるケースもある

クリニックやサロンによっては、キャンセル料がかかるケースがあります。

キャンセル料がかからない期限が設定されている場合もあり、キャンセルについての扱いはクリニックやサロンによって異なります。

カウンセリングの時に「無料でキャンセルや予約の変更ができるのは予約の何日前までなのか」「キャンセル料はいくらなのか」「生理が来た場合の当日キャンセルは無料でできるか」などを確認しておくようにしましょう。

生理中にVIO・ヒップ以外の箇所を脱毛する際の注意点

前述したとおりサロンの場合、基本的には生理中はどの箇所であっても脱毛はできません。

しかし、クリニックであればVIOやヒップ以外の箇所は受けられる場合があります。

なるべく生理中の脱毛は控えることをおすすめしますが、どうしても施術を受けたい場合は以下に挙げる2点を押さえて施術を受けましょう。

  • スタッフに生理中であることを伝える
  • 夜用ナプキンやタンポンを使用する

ここからはそれぞれのポイントについて詳しく解説します。

スタッフに生理中であることを伝える

生理中にVIO・ヒップ以外の箇所を脱毛する際は、施術を担当する医師や看護師などのスタッフに生理中であることを必ず伝えましょう。

生理中は普段よりも肌が敏感になっているため、痛みや肌トラブルのリスクが高まります。

痛みや肌の様子を見ながら出力を調整するため、万が一の場合に備え、スタッフには生理中である旨を伝えておく必要があります。

また、施術後に注意すべきことがあるかどうかを聞いておくようにしましょう。

夜用ナプキンやタンポンを使用する

生理中に脱毛の施術を受ける際は、夜用ナプキンやタンポンを使用するとよいでしょう。

通常の施術時は用意されている脱毛専用のガウンや紙ショーツに着替えますが、生理中の場合は自分のショーツを履くことが多いです。

脱毛中は仰向けになる時間も多く、頻繁に体勢を変えたり少し無理な姿勢を取ったりする場合もあるため、経血が漏れ出てしまう恐れがあります。

施術台を汚すリスクや感染症のリスクを避けるため、夜用ナプキンやタンポンを使用し、経血が漏れ出ないように配慮してください。

生理後、脱毛に適しているタイミングは?

生理中はなるべく脱毛を避けた方がよい期間です。

それでは、いつ脱毛の施術を受けるのがよいのでしょうか。

生理後、脱毛に適しているタイミングは、生理から約1週間後であると言われています。

生理が終わってから約1週間後、体内では女性ホルモンの一種であるエストロゲンが増加します。

エストロゲンが活性化すると肌の内部でコラーゲンが生成され、肌の水分量やハリ・弾力などが向上して肌の状態が安定するのです。

肌の状態が整っているタイミングで施術を受ければ、脱毛による熱や刺激で肌トラブルを引き起こすリスクが抑えられるでしょう。

脱毛検討時に確認しておくべき生理に関すること

脱毛の施術を受けるクリニックやサロンを検討する際に、生理に関する以下の2点を確認しておきましょう。

  • 生理中に脱毛ができる箇所
  • 生理でキャンセルする際の方法やキャンセル料

生理中に脱毛ができる箇所は、クリニックやサロンの定めるルールによって異なります。

生理中はVIOやヒップの脱毛ができないところがほとんどですが、その他にも施術ができない箇所があるかどうかを確認しておきましょう。

例えばセットプランの契約をして、生理中にVIO以外の箇所の脱毛をする場合には、「VIO脱毛はいつからできるのか」「VIOの施術を受けられなくてもプランの回数を消化する扱いになるのか」などを聞いておく必要があります。

また、急に生理が来たときのキャンセル方法やキャンセル料についても確認が必要です。

まとめ

ここまで、生理中の脱毛について詳しく解説しました。

生理中は普段よりも痛みを強く感じたり、肌トラブルを起こしたりするリスクがあるため、できるだけ脱毛を控えるのがおすすめです。

VIO・ヒップ以外の箇所であれば脱毛を受けられるクリニックが多いですが、生理中の肌は非常にデリケートなため、肌のことを考えると脱毛は控えた方がよいでしょう。

生理周期が安定している方はうまく調整して、生理予定日から離れた日程で予約を取るのがおすすめです。

とはいえ脱毛が完了するまでには、期間がかかるため、脱毛と生理が重なってしまうケースもあるでしょう。

生理の予測が難しい方は、契約前に当日キャンセル・変更が可能であるかどうかを必ず確認するようにしてください。

この記事の監修者

藤堂 紗織 医師
診療科目:美容皮膚科・内科

略歴
平成15年
日本医科大学 卒業
平成16年
日本医科大学附属武蔵小杉病院 研修医/内科 専修医
平成21年~31年
善仁会丸子クリニック 院長勤務
令和元年5月~
Alohaさおり自由が丘クリニック 院長

資格・所属学会
日本内科学会認定内科医
日本透析医学会、日本腎臓学会
点滴療法研究会
日本美容皮膚科学会

日本医科大学を卒業後、武蔵小杉病院にて内科専修医として研修を終える。

その後、善仁会丸子クリニックの院長として勤務。

現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックの院長として勤務しながら、日本美容皮膚科学会・日本内科学会認定内科医・日本透析医学会・日本腎臓学会・点滴療法研究会に所属し、幅広い医療の分野で活躍中。

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