【医師監修】医療脱毛の仕組みとは?照射方法やレーザーの種類、効果、毛周期との関係性などについて解説

悩んでいる人

医療脱毛に興味があるんですが、
具体的にどんな仕組みなんでしょうか?

美容皮膚科医

医療脱毛は、レーザーを使って毛根にダメージを与え、
毛の再生を抑える方法です。

悩んでいる人

レーザーって聞くと怖いのですが、
痛くないんですか?

美容皮膚科医

最新の技術では痛みを最小限に抑えられますよ。

昔と違って今は脱毛機も進化していて、
肌への負担も少なくなっています。

悩んでいる人

もっと詳しく知ることはできますか?

美容皮膚科医

この記事では、医療脱毛の仕組みや照射方法、レーザーの種類、
そして毛周期との関係性について詳しく解説しています。

ぜひ参考にしてくださいね。

悩んでいる人

わかりました。

ありがとうございます!

では早速読んでみますね。

医療脱毛が注目を集める中、その仕組みや効果について知りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、医療脱毛の核心であるレーザー脱毛の仕組みについて、わかりやすく解説します。

医療脱毛は、高出力のレーザーを使用して毛根にダメージを与え、永久的な脱毛効果を目指す方法です。

一般的な脱毛サロンとは異なり、医師の管理下で行われるため、より高い効果と安全性が期待できます。

レーザーが毛根にダメージを与える仕組みや、毛周期との関係性、さらには様々な種類のレーザーの特徴についても詳しく説明します。

また、医療脱毛の効果や持続性、施術回数の目安なども併せてご紹介します。

安全性や痛みの程度、費用面での比較など、医療脱毛に関する疑問にも答えていきます。

さらに、医療脱毛と美容脱毛の違いや、医療脱毛を受ける際の注意点、そして自分に合ったクリニック選びのポイントもご紹介しています。

あなたの肌質や毛質、ライフスタイルに合わせた最適な脱毛方法を見つける手がかりを提供します。

この記事を読めば、医療脱毛の仕組みを理解し、自分に適した脱毛方法を選ぶための知識が得られるでしょう。

美しい肌を手に入れるための第一歩として、ぜひご一読ください。

目次

発毛の仕組みについて知ろう!

毛は外部から見える毛幹と、肌の内部にあり外から見えない毛根という2つの部分に分けられます。

毛根に存在する組織が毛の成長を促進させて発毛をするという仕組みです。

以下に、毛根に存在する3種類の発毛組織とそれぞれの具体的な役割を示しました。

組織名役割
毛乳頭発毛に必要な栄養を毛母細胞に送る
毛母細胞毛乳頭から送られた栄養を元に毛を成長させる
バルジ領域毛乳頭に発毛の指令を出す

毛細血管を通して毛乳頭から毛母細胞に栄養が送られると、毛母細胞が分裂を開始します。

毛母細胞は細胞分裂によって毛根から上方へと増殖し、徐々に太く硬い毛として形成されていくのです。

カミソリや毛抜きで自己処理をしても上記に挙げた発毛組織は残っているため、毛が再び生えてきます。

毛の成長を止めるには、いずれかの発毛組織を破壊し、機能を停止させる必要があります。

医療脱毛とは?レーザーで脱毛できる仕組みについて解説


医療脱毛とは、レーザーを照射することで気になる部位の毛を減らしたり、永久脱毛をしたりする施術のことです。

「肌にレーザーを当てて大丈夫なの?」、「医療用レーザー脱毛機でなぜ脱毛ができるの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

そこで、医療脱毛の仕組みについて詳しく解説します。

医療脱毛の基本的な仕組み

医療脱毛は、毛の色のもととなるメラニン色素と反応するレーザーを使う脱毛方法です。

レーザーがメラニン色素と反応すると、毛根がレーザーの光を吸収して熱が発生します。

その余波が周りにある発毛組織まで伝達されることで発毛組織が破壊され、脱毛が実現するという仕組みです。


医療脱毛は、高出力のレーザーを使用して毛根にダメージを与えることで、永久的な脱毛を実現する方法です。

施術中は冷却装置が肌を保護し、痛みを軽減します。

レーザーが毛根に到達すると、熱が発生し、毛根を破壊します。

このプロセスを複数回繰り返すことで、効果的な脱毛が可能です。

医療脱毛の施術は誰が行うのか?

医療脱毛は、高出力のレーザーを使用するため、医療行為とみなされます。

医師や看護師が施術を行うことで、安全性が確保され、万が一のトラブルにも迅速に対応できます。

第1 脱毛行為等に対する医師法の適用

以下に示す行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反すること。

(1) 用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為

(2) 針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為

(3) 酸等の化学薬品を皮膚に塗布して、しわ、しみ等に対して表皮剥離を行う行為

引用元:厚生労働省

医師は、施術前のカウンセリングを行い、患者の肌の状態や健康状態を確認します。

施術プランを立て、必要に応じて薬の処方やアフターケアの指導を行います。

また、施術中に問題が発生した場合の対応も医師が行います。

看護師は、医師の指示のもと、実際のレーザー脱毛の施術を行います。

施術前後のケアや、患者の不安を解消するためのサポートも看護師が担当します。

看護師は医療知識を持っているため、安全かつ効果的な施術が可能です。

施術前のカウンセリングでは、患者の希望や肌の状態、アレルギーの有無などを詳しく聞き取り、最適な施術プランを提案します。

また、施術に関する不安や疑問に対しても丁寧に説明し、安心して施術を受けられるようサポートします。

医療脱毛を受けられる医療機関

医療脱毛を行えるのは、医師が常駐する医療機関のみです。

具体的には以下のような施設が該当します。

  • 美容皮膚科クリニック
  • 形成外科クリニック
  • 総合病院の皮膚科や形成外科

これらの医療機関では、医師の管理下で高出力のレーザー機器を使用した脱毛を行うことができます。

医療脱毛を行う医療機関では、患者の肌質や毛の状態を診断し、最適な脱毛プランを提案します。

医療機関では、脱毛前の診察や説明、施術後のアフターケアなど、医療的な観点からのサポートを受けられます。

一般的な脱毛サロンとは異なり、より高出力の医療用レーザー機器を使用するため、効果的な脱毛が期待できます。

万が一の副作用や肌トラブルにも、医師が適切に対応できる環境が整っています。

医療脱毛を検討する際は、信頼できる医療機関を選ぶことが重要です。

事前のカウンセリングやクリニックの見学を活用し、自分に合った医療機関を見つけることをおすすめします。

医療脱毛で失敗しないためにもクリニックを選ぶ際には、実績や口コミ、評判などを確認することが大切です。

また、料金体系や施術内容、アフターケアの充実度も比較検討しましょう。

初回カウンセリングでクリニックの雰囲気や対応をチェックするのもおすすめです。

医療脱毛の値段

医療脱毛の値段は施術部位や回数によって大きく変わります。

ここでは全身脱毛とVIO脱毛の一般的な施術料金を紹介しています。

ただし、医療脱毛の料金は個人の状況や希望する施術内容によって大きく変わるため、複数のクリニックで相談・見積もりを取ることをおすすめします。

また、単に料金だけでなく、使用する機器の種類や医師の経験、アフターケアなども考慮して選択することが重要です。

全身脱毛の料金相場

全身脱毛の料金相場は、クリニックや施術範囲、施術回数によって大きく異なりますが、一般的に20万円〜30万円程度の範囲が相場となっています。

また、「全身」の定義は医療機関によって異なることがあります。

顔や襟足、うなじ、VIOなどを含むかどうかで料金が変わることがあります。

  • プラン別に比較した相場の比較表
プラン相場施術回数
全身脱毛(顔・VIOあり)約20万円5回
全身脱毛(顔なし・VIOあり)約15万円5回
全身脱毛(顔・VIOなし)約10万円5回
全身脱毛(顔あり・VIOなし)約10万円5回

多くの医療機関で期間限定のキャンペーンや割引を実施していることがあり、これらを利用すると通常よりも安く施術を受けられる可能性があります。

一定期間内の追加施術を無料または割引価格で受けられる保証制度を設けているクリニックもあります。

多くのクリニックでは初回のカウンセリングは無料ですが、キャンセル代やシェービング代、麻酔料金などが別途かかる場合もあるので、事前に確認が必要です。

VIO脱毛の料金相場

VIO脱毛の料金相場もクリニックや施術範囲(Vのみ、IOのみ、またはVIO全体など)、施術回数などによって異なりますが、一般的な価格帯は以下のようになっています。

  • 1回あたりの料金約15,000円〜30,000円程度
  • 5回コースの場合:約75,000円〜150,000円程度
  • 8回コースの場合:約120,000円〜240,000円程度

VIOの効果的な脱毛には通常5~8回の施術が推奨されます。

医療脱毛は公的保険が適用されない自由診療となるため、個人の肌質や毛質、希望に応じて料金が変動する可能性があります。

支払い方法(一括払いや分割払い)によって総額が変わる可能性もあります。

正確な料金は、実際にクリニックでカウンセリングを受けて確認することをおすすめします。

追加施術が必要になった場合の料金体系も確認しておくと良いでしょう。

また、複数のクリニックを比較検討し、自分に合った条件を探すことをおすすめします。

コストパフォーマンスの良いプランを選ぶためには、施術回数や効果、アフターケアの充実度など総合的に比較検討しましょう。

キャンペーンや割引を利用することで、コストを抑えることも可能です。

医療脱毛の施術回数と効果

医療脱毛は、毛周期に合わせて施術を行うため、効果が現れるまでに複数回の施術が必要です。

一般的には6〜8回の施術で自己処理が楽になる効果を実感できますが、個人差があります。

ツルツルの肌を目指すためには、8回から10回程度の施術が必要とされています。

ただし、部位や毛の濃さや肌の状態によって回数は異なるため、個別のカウンセリングで最適なプランを立てることが重要です。

効果が出るまでの期間は、施術を始めてから数ヶ月です。

毛周期に合わせて施術を行うため、定期的に通うことで効果を持続させることができます。

  • 部位別のツルツルになるまでの施術回数と期間の目安
部位 回数 期間
10回〜 2年程度
ワキ 8回〜 1年半程度
腕(ひじ上、ひじ下) 8回〜 1年半程度
背中・お腹 10回〜 2年程度
VIO 10回〜 2年程度
脚(ひざ上、ひざ下) 8回〜 1年半程度
全身(顔・VIOを除く) 8回〜 1年半程度

医療脱毛のメリットとデメリット

医療脱毛に興味はあるけれど、本当に自分に合っているのか迷っていませんか?

医療脱毛は、美容クリニックや皮膚科クリニックで行われる高出力のレーザー脱毛です。

エステサロンでの脱毛と比べて、より効果的で長期的な結果が期待できますが、同時に考慮すべき点もあります。

ここでは、医療脱毛の主なメリットとデメリットを詳しく解説します。

効果の高さや施術時間の短さなどのメリットから、費用や痛みといったデメリットまで、バランスの取れた視点で医療脱毛の全体像をお伝えします。

医療脱毛は、永久脱毛を目指す多くの方にとって魅力的な選択肢です。

しかし、その決断を下す前に、メリットとデメリットを十分に理解しておくことが重要です。

この記事を読めば、医療脱毛が自分に適しているかどうか、より明確な判断ができるはずです。

医療脱毛のメリットとは?

医療脱毛のメリットには、高い効果と長期的な脱毛の維持が挙げられます。

また、医療機関での施術のため、安全性が高く、肌トラブルが発生しても迅速に対応できます。

さらに、自己処理の手間が減り、肌がきれいに保てる点も大きなメリットです。

医療脱毛には、主に以下のメリットがあります。

  • 高い効果と永久性

    医療用レーザーを使用するため、毛根を確実に破壊し、永久的な脱毛効果が期待できます。

  • 安全性

    医師の管理下で行われるため、肌トラブルのリスクが低く、万が一の際も適切な対応が可能です。
  • 少ない施術回数

    高出力のレーザーを使用するため、一般的な脱毛サロンと比べて少ない回数で効果を得られます。

    通常5〜8回程度で十分な効果が得られます。
  • 痛みの軽減

    医療脱毛の痛みを軽減するために、以下のような工夫がされています。

    冷却システムの使用:レーザー照射前後に肌を冷やし、痛みを抑制します。

    麻酔クリームの塗布:施術前に局所麻酔クリームを塗ることで、痛みを軽減します。

    最新の低痛レーザー機器の採用:痛みを抑えつつ効果的な脱毛ができる最新機器を使用します。

    パルス幅の調整:レーザーの照射時間を調整し、痛みを軽減します。

    個別設定:患者の肌質や毛の状態に合わせて、レーザーの出力を細かく調整します。

    これらの工夫により、従来よりも痛みの少ない医療脱毛が可能になっています。
  • 幅広い対応

    濃い毛や薄い毛、産毛、敏感肌、乾燥肌、日焼けした肌など、様々な肌質や毛質に対応できます。

    個人の毛質や肌質に合わせて、レーザーの種類や出力を調整できます。

    個人の肌質や毛の状態に合わせて、最適な施術計画を立てることができます。
  • 長期的なコスト効率

    初期費用は高いものの、永久脱毛の効果により、ほぼ追加施術が必要ないため、長期的には経済的です。
  • 医療的なアドバイス

    脱毛以外の肌の悩みについても、医学的な観点からアドバイスを受けられます。

これらのメリットにより、医療脱毛は効果的で安全な脱毛方法として多くの人に選ばれています。

ただし、個人の状況や希望によって最適な選択は異なるため、慎重に検討することが大切です。

医療脱毛のデメリットとは?

医療脱毛は、その高い効果と安全性で多くの人々に選ばれていますが、いくつかのデメリットも存在します。

医療脱毛のデメリットには、費用が高額であることが挙げられます。

また、施術中に痛みを感じることがあるため、痛みへの耐性が必要です。

さらに、複数回の施術が必要なため、通院の手間もデメリットと言えます。

医療脱毛には、主に以下のデメリットがあります。

  • 高額な費用

    医療脱毛は、一般的な脱毛サロンに比べて費用が高い傾向があります。

    全身脱毛やVIO脱毛など、広範囲の施術を行う場合、数十万円に達することもあります。
  • 強い痛みを伴う可能性がある

    医療脱毛では高出力のレーザーを使用するため、部位によって強い痛みを感じることがあります。

    特に、毛が濃い部分や皮膚が薄い部分では痛みが強くなることがあります。

    最新の機器では痛みを軽減する工夫がされていますが、完全に無痛ではありません。
  • 通院の手間

    医療機関での施術のため、エステサロンと比べて立地が限られ、通院に時間がかかる場合があります。

    脱毛効果を実感するためには、複数回の施術が必要です。

    毛周期に合わせて施術を行うため、次の施術までに一定期間空ける必要があります。

    通常、5〜8回程度の施術が推奨され、施術間隔は1〜2ヶ月程度です。

    そのため、脱毛完了までに1年以上かかることもあります。

  • 予約を取るのが面倒

    医療脱毛は完全予約制になっています。

    医療脱毛は1回の施術に一定の時間がかかります。

    予約制にすることで、患者の施術時間を適切に管理し、待ち時間を減らすことができます。

    そのため、人気のあるクリニックでは予約が取りづらいことがあります。

    特に、土日や夕方などの人気の時間帯は予約が埋まりやすく、希望する日時に施術を受けられないことがあります。
  • 肌トラブルのリスクがある

    医療脱毛は安全性が高いとされていますが、稀に肌トラブルが発生することがあります。

    赤みや腫れ、色素沈着、かゆみ、炎症などの一時的な副作用が生じる可能性があります。

    医師の管理下で行われるため、適切な対処が可能ですが、リスクはゼロではありません。

  • 施術後のアフターケアが面倒

    施術後の肌は敏感になっているため、適切なアフターケアが必要です。

    保湿や日焼け対策を徹底する必要があり、これを怠ると肌トラブルの原因となります。
  • 効果に個人差がある

    毛質や肌質によって、効果に個人差があります。

    期待通りの結果が得られない場合もあります。

  • VIO脱毛は恥ずかしい

    多くの方がVIO脱毛に興味を持ちながらも、一歩を踏み出せない理由があります。

    それは、普段人目にさらすことのないデリケートゾーンを露出することへの心理的なハードルです。

    実際、VIO脱毛を検討する人の大半が、この「恥ずかしさ」を主な懸念事項として挙げています。

    VIO脱毛は、人目に触れないデリケートゾーンを対象とするため、自己意識や羞恥心から二の足を踏んでしまう方も少なくありません。

    しかし、多くのクリニックではプライバシー保護対策により、安心して施術を受けられる環境が整っています。
  • 完全な永久脱毛は困難

    ほとんどの毛を除去できますが、100%永久脱毛を保証するものではありません。
  • 医療脱毛は保険適用外

    美容目的の医療脱毛は保険適用外のため、全額自己負担となります。

これらのデメリットを理解した上で、自身の状況や優先順位を考慮し、医療脱毛が適しているかどうかを判断することが重要です。

自分のニーズやライフスタイルに合った脱毛方法を選ぶことが重要です。

事前のカウンセリングで疑問点をしっかり確認し、納得した上で施術を受けるようにしましょう。

複数のクリニックでカウンセリングを受け、納得のいく選択をすることをおすすめします。

医療脱毛が向いている人と向いていない人

医療脱毛は、ムダ毛に悩む多くの女性にとって魅力的な解決策です。

しかし、全ての人に適しているわけではありません。

ここでは、「医療脱毛が向いている人と向いていない人」をテーマに、その違いを詳しく解説します。

医療脱毛は、レーザーを用いて毛根を破壊し、長期間に渡りムダ毛の再生を防ぐ方法です。

このため、自己処理の頻度を大幅に減らすことができ、美肌効果も期待できると評判です。

しかし、施術には高額な費用がかかったり、長期間に渡って複数回の通院が必要だったり、施術後に副作用が起こることなどあるため、全ての人にとって最適な選択肢とは限りません。

この記事では、医療脱毛が向いている人と向いていない人について、具体的な事例を詳しく説明します。

自分にとって医療脱毛が最適な選択かどうかを確認するためにも、この記事を参考にしてみてください。

医療脱毛が向いている人

まず、医療脱毛が向いている人についてです。

医療脱毛は、ムダ毛処理に時間をかけたくない人や、自己処理で肌荒れや炎症を起こしやすい人に特におすすめです。

レーザーによる施術は、肌に優しく、毛穴の引き締め効果も期待できるため、美肌を目指す方にぴったりです。

また、ムダ毛が濃くて悩んでいる人や、定期的な自己処理が難しい忙しい人にとっても、医療脱毛は大きなメリットがあります。

医療脱毛が向いている人には、以下のような特徴やニーズを持つ方が挙げられます。

永久脱毛を目指す人

医療脱毛は高出力のレーザーを使用するため、毛根に強力なダメージを与え、永久脱毛に近い効果が期待できます。

したがって、長期間に渡って毛の再生を抑えたいと考えている人に適しています。

脱毛効果を早く実感したい人

医療脱毛は一般的な脱毛サロンに比べて少ない回数で効果を実感できることが多いです。

通常、5〜8回の施術で満足のいく結果が得られるため、早く脱毛効果を感じたい人に向いています。

肌トラブルが心配な人

医療脱毛は医師の管理下で行われるため、万が一の肌トラブルにも迅速に対応できます。

敏感肌や乾燥肌、混合肌、アトピー肌、アレルギー体質の方でも、安全に施術を受けられる環境が整っています。

濃い毛や硬い毛が気になる人

医療脱毛のレーザーは、濃くて硬い毛にも効果的です。

特に、VIOや脇などの濃い毛が気になる部位に対して、高い効果を発揮します。

忙しくて頻繁に通えない人

少ない施術回数で効果を得られるため、忙しくて頻繁にサロンに通えない人にも適しています。

施術間隔も1〜2ヶ月に1回と長めなので、スケジュールに合わせやすいです。

高品質なサービスを求める人

医療脱毛は費用が高めですが、その分高品質なサービスが期待できます。

最新の機器や技術、医師の専門知識を活用した施術が受けられるため、安心感があります。

痛みに対する耐性がある人

医療脱毛は高出力のレーザーを使用するため、部位によっては強い痛みを感じることがあります。

痛みの感じ方は個人差がありますが、多少の痛みに耐えられる人に向いています。

医療脱毛が向いていない人

医療脱毛が向いていない人もいます。

例えば、肌が非常に敏感で、レーザーの刺激に弱い人や、痛みが苦手な人には不向きです。

妊娠中や授乳中の女性も、ホルモンバランスの変化により施術が推奨されない場合があります。

また、費用が高額であるため、予算に制約がある人には難しい選択肢かもしれません。

さらに、日焼けしたばかりの肌や、白髪、薄い産毛にはレーザーが効果を発揮しにくいため、これらのケースでも医療脱毛は適していません。

医療脱毛が向いていない人には、以下のような特徴を持つ方が挙げられます。

妊娠中や授乳中の人

妊娠中や授乳中の方は、医療脱毛の施術を受けることは推奨されていません。

ホルモンバランスの変化や肌の敏感さが増すため、施術によるリスクが高まる可能性があります。

また、胎児や乳児への影響も考慮する必要があります。

安全を最優先に考え、妊娠中や授乳中の脱毛は避けるべきです。

重度の皮膚疾患がある人

アトピー性皮膚炎や乾癬、ケロイド体質など、重度の皮膚トラブルがある方は、レーザー照射によって症状が悪化する可能性があります。

光過敏症の人

光に対して過敏な反応を示す方は、レーザー照射によって皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。

痛みに弱い人

医療脱毛は高出力のレーザーを使用するため、ある程度の痛みを伴います。

痛みに敏感な方には向いていない可能性があります。

ただし、医療機関のため、相談すれば麻酔を使用することができます。

予算に制限がある人

医療脱毛は自由診療のため保険適用ができず、一般的な脱毛サロンと比べて高額です。

費用面で負担を感じる方には向いていないかもしれません。

ただし、多くのクリニックでは分割払いやローン払いが可能です。

頻繁に日焼けする人

日焼けした肌は通常よりもメラニン色素が増加しています。

レーザーはこのメラニンに反応するため、日焼け肌にレーザーを照射すると、火傷や色素沈着などの肌トラブルを引き起こす可能性が高くなります。

ですが、蓄熱式の脱毛機は、日焼けした肌でも比較的安全に施術を受けることが可能です。

具体的には、ソプラノアイスやメディオスターNeXT PROなどの機器が該当します。

これらの機器は低エネルギーで連続的に照射し、肌への負担を軽減しながら毛根を破壊します。

ただし、完全にリスクがないわけではないため、施術前に専門医の診断を受けることが重要です。

薄い毛や白髪の多い人

医療脱毛のレーザーは黒い色素(メラニン)に反応するため、薄い毛や白髪には効果が出にくい場合があります。

ですが、薄い毛や白髪に効果的な脱毛機はいくつか存在します。

例えば、ソプラノアイスプラチナムやメディオスターNeXT PRO、ジェントルマックスプロなどは薄い毛や白髪にも有効です。

ただし、完全な白髪に対しては効果が限られる場合があります。

施術前に医師と相談し、個々の状況に応じた最適な方法を選択することが重要です。

短期間で脱毛完了を求める人

医療脱毛は即効性があるわけではなく、複数回の施術が必要です。

短期間で完璧な結果を求める方には向いていません。

医療脱毛で脱毛が完了するまでの期間は、毛の濃さや量、肌質や体質、部位、ホルモンバランスなどによって異なりますが、脱毛完了までの一般的な期間は約1〜1.5年程度になります。

持病のある人

特定の持病(例:糖尿病、てんかんなど)がある方は、医療脱毛が適さない場合があります。

持病によっては皮膚が過敏になっている場合があります。

レーザー脱毛は皮膚に熱を加えるため、過敏な皮膚には火傷や炎症などのリスクが高まります。

持病によって免疫力が低下している場合、レーザー脱毛後の回復が遅れたり、感染症のリスクが増加する可能性があります。

特に、免疫抑制剤を使用している場合は注意が必要です。

また、レーザー脱毛によるストレスや刺激が、持病を悪化させる可能性があります。

特に、皮膚疾患や自律神経系の疾患を持つ方は注意が必要です。

持病のある方がレーザー脱毛を検討する際は、必ず事前に医師と相談し、適切な判断を仰ぐことが重要です。

服薬中の人

一部の薬は、光感受性を増加させる作用があります。

これにより、レーザー照射を受けた際に、通常よりも強い反応が起こり、肌に火傷や色素沈着などのトラブルが発生するリスクが高まります。

特に抗生物質や一部の抗うつ薬、抗炎症薬などが該当します。

血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)を服用している場合、出血しやすくなるため、レーザー脱毛の際に小さな傷ができた場合でも出血が止まりにくくなるリスクがあります。

これらの条件に当てはまる場合、医療脱毛を避けるか、または医師と十分に相談した上で慎重に検討する必要があります。

個人の状況や健康状態に応じて、最適な脱毛方法を選択することが重要です。

医療脱毛を検討している場合は、必ず事前にカウンセリングを受け、専門家の意見を聞くことをおすすめします。

医療脱毛とニードル脱毛との違い

医療脱毛とニードル脱毛は、脱毛の仕組みが全く異なります。

ニードル脱毛は毛穴に専用の細い針を挿入し、電気を流して発毛組織を破壊して脱毛をする方法です。

また、針や電流が刺激となり、強い痛みが生じやすいという特徴があります。

毛を一本ずつ処理するため、広範囲の毛を一度に脱毛することはできません。

ほくろから毛が生えている場合など、ピンポイントで脱毛したい箇所がある場合に適している脱毛方法です。

これに対し医療脱毛は、レーザーによる熱を用いて間接的に発毛組織を破壊する仕組みです。

そのため、ニードル脱毛よりも痛みは小さい傾向にあります。

しかし、痛みの感じ方や程度には個人差があるため、あくまで参考程度にしてください。

また、医療脱毛は一度の照射で広範囲の発毛組織にアプローチできるため、複数の毛を一度に処理できるのも特徴です。

ニードル脱毛のメリットとデメリット

ニードル脱毛のメリットとデメリットについて、以下にまとめます。

ニードル脱毛のメリット

  1. レーザー脱毛よりも永久脱毛の効果が高い

    ニードル脱毛は毛根を電気で破壊するため、永久脱毛が可能です。

    再生することがほとんどありません。

    毛根を直接破壊するため、効果が高く永久的です。

  2. 細かい部分の脱毛に適している

    眉毛や口周りなど、細かい部分やデリケートな部分の脱毛にも適しています。

    特に眉毛の形を整えるために利用されることが多いです。

  3. 肌色や毛の色を選ばない

    レーザー脱毛と違い、肌の色や毛の色に関係なく施術可能です。

    レーザー脱毛が効果を発揮しにくい白髪や産毛、日焼け肌などにも対応できます。

  4. 1本ずつ確実に処理

    毛穴ごとに確実に処理するため、確実性が高いです。

    レーザー脱毛で残ってしまった毛も処理できます。

ニードル脱毛のデメリット

  1. 時間がかかる

    1本1本処理するため、広い範囲の脱毛には非常に時間がかかります。

    大きな部位の脱毛には不向きです。

  2. 強い痛みを伴う

    針を刺す施術のため、ある程度の痛みは避けられません。

    施術中に強い痛みを伴うことが多く、麻酔クリームなどで痛みを和らげることがありますが、苦痛を感じる人が多いです。

  3. 高コスト

    時間と手間がかかるため、他の脱毛方法に比べて費用が高くなります。

    特に広範囲の脱毛を行うと費用がかさみます。

  4. 技術者の熟練度に左右される

    施術者の技術や経験により、効果や痛みの感じ方が大きく変わります。

    信頼できるクリニックや施術者を選ぶことが重要です。

  5. 感染症のリスク

    ニードル脱毛は、細い針を直接毛穴に刺入する方法です。

    この過程で皮膚に微小な傷ができるため、そこから細菌やウイルスが侵入する可能性があります。

    適切な滅菌処理が行われていない場合、同じ針や器具を複数の患者に使用することで、感染症が伝播するリスクがあります。

  6. 肌トラブルの可能性

    施術後に赤みや腫れ、場合によっては色素沈着や傷跡が残るリスクがあります。

ニードル脱毛は、永久脱毛の効果が高く細かい部分の脱毛に適していますが、時間とコストがかかり、強い痛みを伴うことが主なデメリットです。

個人の状況や希望に応じて、他の脱毛方法と比較検討することをおすすめします。

ニードル脱毛の費用

ニードル脱毛の費用は施術部位やクリニックによって異なりますが、一般的には以下のような価格帯です。

  • 1本あたりの料金

    1本あたり100〜300円程度が相場です。

  • 部位ごとの料金

    部位ごとに料金設定がある場合、例えば、眉毛の脱毛なら数千円〜数万円、ヒゲ脱毛やVIO脱毛なら数十万円になることもあります。

  • 時間制料金

    時間制で料金が設定されている場合もあり、1時間あたり1万円〜2万円程度が一般的です。

  • 全体的な費用

    広範囲の脱毛を行う場合、最終的な総額は数十万円〜数百万円に達することもあります。

施術代以外に麻酔料金や血液検査代、針代などの費用が別途かかることがあります。

ニードル脱毛は、その確実な効果と幅広い対応力が魅力ですが、痛みや費用面も考慮する必要があります。

施術を検討する際は、クリニックでのカウンセリングや口コミを参考に、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

医療脱毛と光脱毛との違い

医療脱毛と光脱毛は、主に照射出力が異なります。

医療脱毛は発毛組織を破壊するほどの高出力なレーザーを用います。

出力が高い分、照射をするときに比較的痛みを感じやすいですが、一度破壊された発毛組織は基本的に再生しないため、永久脱毛ができるのが特徴です。

長期的な脱毛効果を期待でき、光脱毛よりも少ない回数で自己処理が楽になったり、長期間肌がツルツルな状態を目指せたりします。

一方で光脱毛はエステサロンや脱毛サロンで受けられる脱毛方法です。

レーザーよりも弱い光を照射して、発毛組織にダメージを与える仕組みです。

光脱毛の場合、発毛組織を破壊するほどのエネルギーはないため、永久脱毛の効果は期待できません。

光脱毛はあくまでも一時的な減毛・抑毛を目指すものであり、自己処理が楽になる状態になるまでの期間は医療脱毛より長くかかると理解しておきましょう。

光脱毛のメリットとデメリット

光脱毛のメリットとデメリットについて、以下にまとめます。

光脱毛のメリット

  1. 痛みが少ない

    光脱毛はレーザー脱毛に比べて痛みが少ないとされています。

    特に、痛みに敏感な方には適しています。

    施術中の感覚は、輪ゴムで弾かれるような軽い痛みと表現されることが多いです。

  2. 広範囲の施術が可能

    一度に広範囲を照射できるため、施術時間が短く済みます。

    特に腕や脚などの大きな部位の脱毛に向いています。

    また、全身脱毛など広い範囲の脱毛にも適しています。

  3. 施術費用が比較的安い

    医療脱毛に比べて費用が安いことが多いです。

    予算を抑えたい方にとっては魅力的です。

  4. 肌に優しい

    光脱毛は肌への負担が少ないため、敏感肌の方でも比較的安心して受けられます。

  5. 毛の色や太さに対応

    光脱毛は様々な毛の色や太さに対応できるため、多くの人に適しています。

  6. 美肌効果

    IPL(Intense Pulsed Light)には美肌効果があり、肌のトーンを整えたり、シミやそばかすの改善に効果があります。

    脱毛と同時に美肌ケアも期待できるのが魅力です。

光脱毛のデメリット

  1. 脱毛効果が一時的

    光脱毛は永久脱毛ではなく、効果が一時的なことがあります。

    光脱毛の施術後は、数ヶ月から数年で再び毛が生えてくることがあります。

    定期的なメンテナンスが必要です。

    完全なツルツル肌を維持するには、数ヶ月に一度の施術が必要となることがあります。

  2. 施術回数が多い

    効果を実感するためには、10回以上の施術が必要な場合があります。

    施術回数が足りないと効果を感じにくいです。

  3. 脱毛効果を実感しにくい

    光脱毛は医療用レーザー脱毛に比べて出力が弱いため、毛根へのダメージが少なく、効果が出にくい傾向があります。

    即効性を期待していると、徐々に効果が出る光脱毛では物足りなさを感じる可能性があります。

  4. 日焼けした肌には不向き

    日焼けした肌に光脱毛を行うと、肌トラブルが発生するリスクが高まります。

    施術前後の日焼け対策が必要です。

  5. 施術中の不快感

    痛みは少ないものの、施術中に熱さやチクチクとした不快感を感じることがあります。

光脱毛は、痛みが少なく広範囲の施術が短時間で行えるため、多くの人にとって魅力的な選択肢です。

しかし、効果が一時的であることや、施術回数が多くなることなどのデメリットもあります。

自分のニーズや肌の状態に合わせて、最適な脱毛方法を選ぶことが重要です。

光脱毛の費用

光脱毛の費用は施術部位や回数、施術を受けるサロンによって異なりますが、一般的な価格帯は以下の通りです。

  • 全身脱毛

    全身脱毛のパッケージで、5〜10回のコースが10万円〜30万円程度。

    1回あたり: 15,000円〜30,000円
    5回コース: 100,000円〜200,000円程度
    通い放題プラン: 200,000円〜300,000円程度

  • 部分脱毛(1回あたり)

    部分脱毛(腕、脚、VIOなど)の場合、1部位で数千円〜数万円程度。

    ワキ: 1,000円〜3,000円
    顔: 3,000円〜6,000円
    VIO: 6,000円〜12,000円

  • 回数制料金

    回数制で料金が設定されている場合も多く、1回あたり数千円〜1万円程度。

これらの価格はあくまで目安であり、実際の料金は以下の要因によって変動します。

  • サロンの知名度や立地
  • キャンペーンや割引の有無
  • 契約期間や回数
  • 使用する機器の種類

また、多くのサロンでは初回お試し価格や学割、セット割引などを提供しているため、実際に複数のサロンで見積もりを取ることをおすすめします。

長期的なコスト比較や、自分のニーズに合った最適なプランを選ぶことが重要です。

光脱毛の施術を受ける際は、自分の肌質や毛質に合った方法を選び、信頼できるサロンでの施術をおすすめします。

医療脱毛の照射方法

医療脱毛には「熱破壊式」と「蓄熱式」の2つの照射方法があり、レーザーの出力やターゲットとする発毛組織の種類が異なります。

ここからは、熱破壊式と蓄熱式のそれぞれの仕組みやメリット・デメリットを解説します。

自身に適した脱毛方法を選ぶ検討材料として、チェックしてみてください。

熱破壊式の仕組み

熱破壊式は医療脱毛の中でも、高出力のレーザーを単発で照射するものであり、ショット式とも呼ばれます。

毛根にある毛乳頭と毛母細胞を破壊するため、毛が成長できなくなり脱毛ができるという仕組みです。

前述したとおり、毛乳頭は毛母細胞に栄養を送り、毛母細胞は栄養を元に細胞分裂し毛を作り出します。

熱破壊式の医療レーザー脱毛で毛乳頭と毛母細胞を一度破壊してしまえば、毛のもととなる毛母細胞は成長できなくなるため、基本的には再び毛が成長することはありません。

熱破壊式のメリット

熱破壊式は、施術後に比較的早いタイミングで脱毛の効果を実感できる点がメリットです。

毛根にある発毛組織を破壊する仕組みのため、早ければ施術当日〜数日後には毛が抜け落ち始めます。

早めに毛を薄くしたい方は、熱破壊式の医療脱毛が向いています。

また、熱破壊式のレーザーはメラニン色素と反応しやすい仕組みであるため、濃く太い毛と反応しやすいのが特徴です。

特にワキやVIOはメラニン色素を多く含んだ濃い毛が密集しやすく、熱破壊式との相性が良いと言えます。

剛毛な箇所の脱毛をメインに考えている方は、熱破壊式の医療脱毛を検討すると良いでしょう。

熱破壊式のデメリット

熱破壊式の医療脱毛には、仕組みにより主に3つのデメリットがあります。

  • 照射するときに強い痛みを感じやすい
  • 色黒の肌や日焼けをした肌には適していない
  • 産毛には効果が出にくい

熱破壊式は毛根にある発毛組織まで熱を伝える必要があるため、照射するレーザーが高出力でなければなりません。

照射するときに発生する熱により、瞬間的に肌の温度が200〜250度まで上昇します。

熱さとともに「輪ゴムで弾かれたような痛み」を感じる方が多いです。

ただし、痛みの感じ方には個人差があるため、参考程度にしてください。

また、色黒な肌や日焼けをした肌には、毛と同様にメラニン色素が多く含まれます。

高出力な熱破壊式のレーザーを照射すると、毛だけでなく肌に含まれるメラニン色素にも強く反応し、想定以上の熱が発生するため火傷や炎症を引き起こしかねません。

加えて熱破壊式は、細くメラニン色素が少ない産毛のような毛の脱毛にはあまり向いていません。

即効性よりも痛みを抑えることや色素の薄い毛を処理することを重視したい場合は、後述する蓄熱式の医療脱毛を検討してみましょう。

蓄熱式の仕組み

蓄熱式は熱破壊式よりも低い出力のレーザーを複数回連続的に照射し、徐々に熱を蓄えて発毛組織を破壊する脱毛方法です。

毛根の比較的表層に存在するバルジ領域という発毛組織をターゲットとします。

前述したとおり、バルジ領域は毛母細胞に栄養を送る毛乳頭に対して、発毛の司令を出す組織です。

バルジ領域を破壊すれば毛母細胞が栄養を受け取れなくなるため、間接的に発毛を抑えられる仕組みです。

蓄熱式のメリット

蓄熱式のメリットは、以下の3つが挙げられます。

  • 産毛にも効果を期待できる
  • 照射をするときに痛みを感じにくい
  • 幅広い肌質に対応できる

蓄熱式では熱破壊式のように、毛根に届くほどの熱を発生させる必要はありません。

産毛のような細くメラニン色素の少ない毛でも、比較的浅い位置にあるバルジ領域であれば十分熱が伝わります。

さらに連射して照射をするため、産毛へアプローチしやすい仕組みでもあります。

また、蓄熱式はレーザーの出力が低いため、温度を60〜70度に抑えた照射が可能です。

熱破壊式では200〜250度まで上昇するため、蓄熱式は施術を受ける際の痛みを大幅に軽減できるでしょう。

加えて熱破壊式よりもメラニン色素との反応が弱いため、肌の状態によりますが、肌が色黒な方や日焼けをしているケースでも施術を受けられるケースが多いです。

蓄熱式のデメリット

蓄熱式のデメリットとして、熱破壊式と比べて即効性に劣る点が挙げられます。

蓄熱式は発毛の司令を出すバルジ領域を破壊する仕組みであるため、毛が抜け落ちるまでには多少時間がかかります。

毛の全体が薄くなったと実感するまでに、数週間かかることが多いです。

ただし、発毛組織を破壊するという点は、蓄熱式も熱破壊式も同じです。

毛が抜ける速度が異なるだけで、脱毛の効果には差がありません。

また、蓄熱式は産毛に対して効果的ではあるものの、濃く太い毛の脱毛効果は熱破壊式に劣ります。

脱毛に即効性を求める方や、剛毛をしっかり処理したい方は、熱破壊式を検討してみてください。

レーザーの種類

先ほどは医療脱毛の熱破壊式と蓄熱式の違いを説明しました。

照射方法の他に、使用するレーザーによっても特徴や効果が異なります。

医療脱毛でよく使われるレーザーには、以下の3種類があります。

  • アレキサンドライトレーザー
  • ダイオードレーザー
  • ヤグレーザー

ここからは、それぞれのレーザーの仕組みや特徴、違いなどについて解説します。

アレキサンドライトレーザー

アレキサンドライトレーザーは、医療脱毛の熱破壊式でよく使われるレーザーです。

この先進的なレーザー技術は、その名前の由来である稀少な宝石、アレキサンドライトから生まれました。

日本を含む世界中の美容クリニックで広く採用されており、その効果と安全性が高く評価されています。

アレキサンドライトレーザーの最大の特徴は、その独特な波長にあります。

755nmという短い波長を持つこのレーザーは、他の脱毛用レーザーと比較して、毛のメラニン色素により強く反応します。

この特性により、より効率的かつ精密な脱毛処理が可能となり、肌への負担を最小限に抑えながら、驚くべき脱毛効果を実現します。

  • 短い波長がもたらす利点

痛みの軽減

短時間で処理が完了するため、不快感を最小限に抑えられます。

高い精度

メラニンへの反応性が高く、毛根を正確に狙えます。

効率的な処理

少ない施術回数でも顕著な効果が期待できます。

幅広い肌質に対応

様々な肌タイプに適しています。

レーザーの波長が短いため皮膚の浅い領域しか届かない分、メラニン色素との反応がよいのが特徴です。

メラニンに反応しやすいため、濃く太い剛毛に適しています。

そのため、ワキやVIOの脱毛に向いているレーザーです。

一方でメラニン色素に反応しやすい分痛みを感じやすく、色黒肌や日焼けをした肌に強く反応して火傷や炎症を引き起こす恐れがあります。

アレキサンドライトレーザーの脱毛機には、痛みを抑える目的で冷却システムの仕組みを搭載しているものもあります。

痛みを抑えつつ効率よく剛毛を処理したいなら、冷却システムを搭載したアレキサンドライトレーザーの脱毛機を視野に入れてみましょう。

ダイオードレーザー

ダイオードレーザーは、医療脱毛の熱破壊式と蓄熱式の両方でよく使用されるレーザーです。

ダイオードレーザーは、最新の医療脱毛技術として脚光を浴びています。

この革新的なレーザーは、半導体技術を駆使して開発された先進的な医療機器です。

医療脱毛の分野では、特に808〜940ナノメートル(nm)の波長帯が重要な役割を果たしており、多くの美容クリニックで採用されています。

この波長帯は、メラニン色素に強く反応するため、毛根を効果的に破壊しつつ、周囲の皮膚組織へのダメージを最小限に抑えることができます。

そのため、痛みが少なく、より快適な脱毛体験を提供します。

ダイオードレーザーの波長はアレキサンドライトレーザーより少し長く、ヤグレーザーよりも短いです。

レーザーが皮膚の中間層まで届き、かつメラニン色素にも適度に反応するため、バランスの取れたレーザーとも言えます。

産毛から濃い毛まで幅広い毛質に対して効率よく脱毛可能です。

また、皮膚の深部には熱は伝わらず、熱量自体も多すぎないため比較的痛みが少ないです。

もちろん痛みには個人差がありますが、ダイオードレーザーはできるだけ痛みを抑えたい方に向いています。

ヤグレーザー

ヤグレーザーは、熱破壊式の医療レーザー脱毛機でよく使われるレーザーです。

3種類のレーザーの中で最も波長が長いため、皮膚の深部まで到達できます。

ヤグレーザーは、1064ナノメートル(nm)という、脱毛機の中で最長の波長を誇ります。

この独特な特性により、ヤグレーザーは他のレーザーとは一線を画す驚くべき効果を発揮します。

皮膚の深層部までエネルギーを届けることができるヤグレーザーは、脱毛効果が非常に高いことで知られています。

このレーザーは波長が長いため、日焼けした肌や色黒な肌、色素沈着している部分に対しても使用可能です。

ただし、日焼けで肌がかなり黒くなっている場合はヤグレーザーでも対応が難しいケースが多いです。

日焼けをしている場合は、事前のカウンセリングで施術を受けられるかどうか相談しましょう。

また、ヤグレーザーは、特に男性の濃くて根深い毛に対しても優れた効果を上げることができます。

同様に、VIOなど色素沈着があり、毛が根深い部位にも効果が期待できます。

ただし、ヤグレーザーは産毛や薄い毛には効果を発揮しにくい点があります。

メラニン色素に対する反応が低いため、波長が深部に到達するヤグレーザーでは浅い毛根の産毛には十分な効果が得られないのです。

したがって、産毛の脱毛を希望する場合は、アレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーを使用できるクリニックを選ぶことが重要です。

加えて、ヤグレーザーの照射時には強い痛みを感じやすいという特徴もあります。

この痛みを和らげるために、一部の脱毛機には冷却ガスや冷風を使って痛みを軽減する機能が装備されています。

さらに、痛みが強い場合には、麻酔を使用することができるクリニックも多く存在しています。

このように、痛みを効果的に軽減しながら、深部まで効果的にアプローチするヤグレーザーは、多くの利用者に高い満足度を提供する脱毛方法として注目されています。

メラニン色素を多く含んだ肌質の方や、ワキやVIOを脱毛したい方は、ヤグレーザーも選択肢の一つです。

医療脱毛と毛周期の関係性

医療脱毛は1回の施術で完了するものではありません。

毛周期に合わせて複数回施術を受けることで、ようやく脱毛が完了します。

毛周期とはそれぞれの毛が繰り返す以下1〜4のサイクルのことです。

  1. 成長前期
  2. 成長後期
  3. 退行期
  4. 休止期

レーザーを照射して脱毛効果を得られるのは、成長前期と成長後期の毛のみです。

成長前期と成長後期の毛は、一度の照射時点で全体の約10〜20%しか存在しません。

その他、約80〜90%の毛は退行期あるいは休止期に入っており、レーザーを照射しても発毛組織の破壊には至りません。

脱毛を完了するには、すべての毛に対して成長前期と成長後期のタイミングでレーザーを照射する必要があります。

毛周期のタイミングに合わせて、基本的には1〜3カ月に1回の頻度で、5〜10回の施術を受けるのが効果的です。

ただし、脱毛効果を感じるまでの施術回数や期間は、個々の毛質や毛量、使用する脱毛機によって異なります。

適した施術頻度や回数については、医師や看護師に確認するようにしましょう。

医療脱毛の副作用やリスク

医療脱毛は、永久脱毛を目指す多くの方にとって魅力的な選択肢ですが、その効果の高さゆえに副作用やリスクも伴います。

特に敏感肌の方や乾燥肌、初めて医療脱毛を受ける方にとっては、副作用やリスクについて十分な理解を持っておくことが重要です。

ここでは、医療脱毛の一般的な副作用から、稀に見られるケースまでを詳しく解説します。

医療脱毛を検討している方は、事前にリスクを知ることで、安心して施術を受けるための準備を整えましょう。

医療脱毛の副作用

医療脱毛でよくある副作用は、以下のとおりです。

副作用説明
赤み・ヒリヒリ感照射をしたときの刺激による痛み
毛嚢炎(もうのうえん)毛穴に細菌が侵入して引き起こされる炎症
火傷レーザーを照射するときに発生する熱によるもの
色素沈着肌への刺激によるシミ
増毛化・硬毛化施術後に毛が増加・硬化する現象
※非常に稀だが発生する可能性がある

脱毛機やレーザーの種類と個々の肌質・毛質の相性などにより、副作用の症状や程度には個人差があります。

また、脱毛による副作用はあくまで一時的なものであり、時間の経過とともに落ち着くケースが多いです。

しかし、長期間症状の改善が見られず悪化する場合には、ただちに施術を受けたクリニックで医師の診察を受けてください。

医療脱毛のリスク

医療脱毛には以下のようなリスクがあります。

  • 皮膚トラブル
  • 火傷

    レーザーの出力が強すぎたり、肌質に合わない場合に発生することがあります。

  • 色素沈着

    日焼けした肌や肌の弱い部分に施術すると、一時的または長期的な色素沈着が起こる可能性があります。
  • 痛みや不快感
  • 施術中の痛み

    特に敏感な部位や、痛みに弱い方は強い痛みを感じることがあります。

  • 施術後の赤み・腫れ

    一時的な症状ですが、数日間続くことがあります。
  • 効果の個人差
  • 期待通りの効果が得られない

    毛の色や太さ、肌質によっては、脱毛効果が出にくい場合があります。
  • 副作用
  • アレルギー反応

    まれに、使用する薬剤やレーザーに対してアレルギー反応を起こすことがあります。

  • 感染症

    適切な衛生管理がされていない場合、感染症のリスクがあります。
  • 長期的な影響
  • 皮膚の萎縮

    過度な施術を繰り返すと、皮膚が薄くなる可能性があります。

これらのリスクを最小限に抑えるためには、信頼できる医療機関で適切な診断と施術を受けることが重要です。

また、施術前後の注意事項を守り、異常を感じた場合は速やかに医師に相談することが大切です。

まとめ

医療脱毛は、レーザーを照射して発毛組織を破壊する仕組みの脱毛方法です。

施術回数を重ねるごとに毛量が少なくなり、永久脱毛も目指せるでしょう。

医療脱毛は、気になる箇所の毛を半永久的に生えないようにする技術です。

一度発毛組織を破壊すると元の状態に戻せないため、脱毛の施術を受けるかどうかは慎重に検討してください。

医療脱毛を検討する際に重要なのが、照射方法とレーザーの種類を理解することです。

医療脱毛には主に2つの照射方法、熱破壊式と蓄熱式があり、さらに使用されるレーザーも3種類に分けられます。

それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握し、自分の肌質や脱毛したい部位に適した方法を選びましょう。

以下のポイントを考慮し、クリニックでのカウンセリングをしっかりと受けましょう。

  1. 肌質を確認

    敏感肌や色素沈着がある場合は、蓄熱式やダイオードレーザーが適しています。

  2. 脱毛部位を考慮

    顔やデリケートゾーンなど痛みが気になる部位には、痛みが少ない方法を選ぶと良いでしょう。

  3. クリニックの評判

    信頼できるクリニックで、経験豊富な医師や看護師による施術を受けることが大切です。

医療脱毛は一時的なムダ毛処理ではなく、長期的な脱毛を求める方にとって非常に効果的な方法です。

自分に最適な方法を選び、理想の肌を手に入れましょう。

この記事の監修者

藤堂 紗織 医師
診療科目:美容皮膚科・内科

略歴
平成15年
日本医科大学 卒業
平成16年
日本医科大学附属武蔵小杉病院 研修医/内科 専修医
平成21年~31年
善仁会丸子クリニック 院長勤務
令和元年5月~
Alohaさおり自由が丘クリニック 院長

資格・所属学会
日本内科学会認定内科医
日本透析医学会、日本腎臓学会
点滴療法研究会
日本美容皮膚科学会

日本医科大学を卒業後、武蔵小杉病院にて内科専修医として研修を終える。

その後、善仁会丸子クリニックの院長として勤務。

現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックの院長として勤務しながら、日本美容皮膚科学会・日本内科学会認定内科医・日本透析医学会・日本腎臓学会・点滴療法研究会に所属し、幅広い医療の分野で活躍中。

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